儲け(損益)とお金(現預金)には必ずズレが出ます。
代表的なズレる要因を4つあげてみます。
【1】入出金のタイミング(仕入先行)
入金と出金のタイミングによって、儲けとお金にズレが出ます。
例えば、100万円のものを仕入れて150万円で売るとします。
売れたら50万円の儲けです。
お金の動きは通常、まずは100万円の仕入れが出て、後から150万円の売上が入ってきます。
意識としてはずっと50万円儲かっているはずなのですが、お金は切り取るタイミングで100万円マイナスのときもあれば、150万円プラスのときもあります。
お金が最初から最後まで、ずっと50万円プラスということはありません。
お金は、すべてが終わって最後に50万円プラス。
それまでの間は、儲けとお金にズレが出ています。
【2】借入返済
借入の返済は、経費ではありません。
儲けが出ていようと出ていなかろうと、返済はあります。
儲かっているのにお金がない。
借入の返済が重くなれば、そう感じることが多くなります。
【3】固定資産
原則として、10万円以上の固定資産は、すぐに経費になりません。
例えば、100万円の固定資産で耐用年数が5年なら、経費になるのは年間20万円です(かなり単純化しています)。
100万円かけたのに20万円しか経費にならないということは、見かたを変えると80万円儲けが出たことになります。
でも、お金として出るのは100万円。
儲けとお金のズレが出ています。
【4】在庫
【1】では、仕入れたものが売れたという前提で話をしていますが、もしも仕入れたものが売れなかったらどうなるでしょう。
売れていないということは、手元にあるということですので在庫になります。
在庫は経費になっていないため、これも見かたを変えると儲けは100万円。
でも、仕入れに使ったお金は100万円。
ここにも儲けとお金のズレが潜んでいます。
儲けとお金がズレる要因の代表的なものを4つあげてみました。
逆に言うと、この4つをコントロールしてやれば資金繰りはラクになります。
最初は、これらの要因が重ならないようにするだけでもかまいません。
資金繰りが苦しいと言われる方は、だいたいこれらの要因が複数重なっています。
まずは、手をつけられるところからはじめることです。
【編集後記】
日中はずっと秋雨という感じの雨
足元が冷える感覚ひさびさです