節税は手段であって目的ではないというのが、私の節税に対する基本的な考え方です。
節税を目的にすると、本来の事業の目的が果たせなくなってしまいます。
節税のために使わなくても良いお金を使ったり、かけなくてもよかった制限をかけてしまったり、往々にして事業にストレスをかけることになるからです。
ただ、そうは言っても、なるべくなら払いたくないのが税金です。
税金を払うくらいなら・・・というセリフをこれまで何度聞いてきたことか。
税金を払わなければお金は残らない。
それをいくら理解していても、やっぱり払いたくない。
それが人間です。
決算直前にできる節税について書いてみます。
今回は「いらないものを処分する」です。
知らず知らずのうちにたまっていくのが「いらないもの」です。
プライベートでも
これっていつ買ったんだっけ?
買ったけど使わなかったよなぁ
というものがありますよね。
事業経営でも同じです。
いらないものは、たまっていく運命にあるのです。
そういったいらないものを処分しましょう。
具体的には、
・不良在庫の処分
・未使用固定資産の処分
・売掛金の貸倒処理
です。
このうち売掛金の貸倒処理については、要件により難しいところもありますが、不良在庫の処分と未使用固定資産の処分は取り組みやすいです。
仕入れたものの売れ残ってしまっているいわゆる不良在庫。
もったいない気もしますが、処分するだけで節税になり、おまけに場所も空きます。
未使用固定資産の処分も同じです。
使わなくなった備品や道具など、ただ置いてあるだけのものはありませんか。
実は、未使用固定資産の処分については、固定資産を大事に使ってきた事業者にとっては効果が薄いです。
長く使っていれば、それだけ簿価が下がっていますし、そういった固定資産の簿価のほとんどが、1円になっていたりするからです。
じゃあ意味ないかというと、そんなことはありません。
ものにもよりますが処分をするときは、何かしらの処分代がかかります。
その処分代は、経費です。
簿価自体は1円でも、処分するとなると、その周りに経費が出てくるということですね。
さらに、不良在庫の処分と同じで場所も空きます。
やはり、やっておくに越したことはありません。
小さなことの積み重ね、ちりも積もればです。
(注)執筆時点の商品・サービス・法令等に基づいて作成しています。具体的な事例に適用するには記事の内容と異なる場合がある可能性にご留意ください。
【編集後記】
自治会の地域清掃
天気が回復したのでできました