節税は手段であって目的ではないというのが、私の節税に対する基本的な考え方です。
節税を目的にすると、本来の事業の目的が果たせなくなってしまいます。
節税のために使わなくても良いお金を使ったり、かけなくてもよかった制限をかけてしまったり、往々にして事業にストレスをかけることになるからです。
ただ、そうは言っても、なるべくなら払いたくないのが税金です。
税金を払うくらいなら・・・というセリフをこれまで何度聞いてきたことか。
税金を払わなければお金は残らない。
それをいくら理解していても、やっぱり払いたくない。
それが人間です。
決算直前にできる節税について書いてみます。
今回は「経費を入れる」です。
事業を継続していれば、常に発生しているのが経費です。
そのため、経費を入れると言っても、何をいまさらという感じなのですが、ここではいつもの経費以外の経費を入れると考えてみてください。
よく言われているのが、広告宣伝費です。
広告費は通常、一度に経費になります。
そのため、広告の規模によっては多額の経費が瞬間的に発生します。
ただ、狙いもなくいきなり広告を出しても何の意味もありません。
中小企業が多額の宣伝費をかけても一過性のもの。
望むような効果が出ない可能性のほうが高いです。
それならば、傷んでいて取り替えたかったものや前から気になっていたものを買い替えるというのはいかがでしょうか。
まだ使えるけど替えたほうが印象がいいもの、新しいもののほうが効率があがるものなどです。
30万円未満の備品購入なら全額経費にできるという制度もあります。
ただ、あまりに買いすぎると貯蔵品になってしまいますので注意が必要です。
経費になるからと決算前にえんぴつを10本買うのはOKでも、10万本買うのはやりすぎだということです。
他にも
・従業員さんに健康診断を受けてもらったり
・個人で立替えたままになっている経費(例えば、取引先の慶弔費を立替し精算し忘れているなど)がないか洗い出しをしたり
・老朽・破損してそのままになっている部分の修繕をしたり
いつもの経費以外の経費を探してみましょう。
金額的には地味かもしれませんが、小さなことの積み重ね。
無駄にはなりません。
(注)執筆時点の商品・サービス・法令等に基づいて作成しています。具体的な事例に適用するには記事の内容と異なる場合がある可能性にご留意ください。
【編集後記】
午前中に美容院へ
雨には降られずセーフでした